完璧な均衡

完璧な均衡、The Perfect Balance です。

新年早々、何事かと思われるタイトルですが、なんとジャニーズ・V6 のことです。


実は、彼らのことは、ぜひこの裏ブログに書きたかったのです。
ダンスチーム&歌手(?)としての活動を詳しく知ったのは、
最近のことなのですが、凄い人たちではありませんか……!


勿論、そういうグループがいることは知っていましたし、
食べ物の番組などでの活躍をTVで見てもいましたが、
本職が、これほど表現力のある、職人のような舞台人の
集団だとは思ってもみませんでした。
(敢えて舞台人と呼んでしまいますけれど、本当はアイドル? 
でも、私の目には、一流の舞台芸術家に映っていますので、そう呼んじゃえ。)


コンサートに行ったことはないのですけれど、彼らの曲の
プロモーションビデオ、良いですね。曲が良いのは勿論、
音と、動きと、メロディーと、映像とが見事に融合して
なんとも気持ちの良い映像作品に仕上がっているのですよね。


演者である彼らと、作詞家、作曲家は勿論のこと、
PVの監督や振付師や衣装作家、照明・セット担当者、全員が全員、
皆、本当にプロの集りなんだなあ、と脱帽してしまいました。
メロディに歌詞が合っていて、歌詞とメロディに動きと踊りが合っている。
その全体の雰囲気に合う、映像世界が見事に繰り広げられている。
パフォーマンスも秀逸で、曲を売るという目的にも適っている。

携わる全員がプロなのは、本当は、当たり前のことなのかもしれませんが、
あまり本物のプロと感じる人たちを表舞台では見かけませんから、衝撃でした。
音楽のPVを楽しいと思って見たのは、初めてです。


私は、フィギュア・スケートも好きでよく見るのですが、本物の一流選手の、
身体の動きと、音楽と、表現する内容と、演技とがぴたりと合った
プログラムを見ると、理由もわからずゾクゾクしませんか?
あまりに芸術的だと、涙すら出てきます。
まさに総合芸術。確かワグナーはオペラを総合芸術と呼んだそうですが、
私はある意味、フィギュアもそうだと思っています。


で、V6。個人的に、彼らのPVに、映像というものをも交えた、
その総合芸術の香りを感じたのですよね。……大げさかしら。
単純に言ってしまえば、良い作品を見た、ということに尽きるのですけれど。
本物の舞台を見たら、やはりもっと凄いのでしょうか。
詳しい方がいたら、教えて下さいね……。


言葉と、意味と、感情と、ストーリーと、その表現(声、身体の動き、演技)と、
空間との融合は、英国シェイクスピア芝居の核とでも呼ぶべきところ。
それが日本では、ジャニーズの作品にあるとは……。
長い間知らずにいて、迂闊でした。V6のパフォーマンスは、
英国シェイクスピア芝居好きには抗えない魅力があると思います。


それから、このグループの魅力の根本にあるのは、何よりも

あらゆる意味での、見事なまでのバランスの良さではないかしら。
まず、年齢の高いグループと、若いグループの二組に分かれるのですよね。
この3×3というバランスが、まず良くて、それぞれのグループの、
完璧な三点ピラミッド構造がまた良い。
この年齢によるグループ分けの他にも、身長のバランス、声の種類のバランス、
演者としての特徴のバランスなどの組み合わせを変えれば、
いったいどれほどのステージングの可能性があるのでしょう、
このグループには!


やはり、人が舞台に見たいと欲するものは、あらゆる意味で
人間同士の関係だと思いますが、演者としてのV6には、柔軟性を備えた
ほぼ完璧な人間関係のバランスの良さがあるように見えます。

故に完璧な均衡(笑)です。


一連のPVを見ていて、こういう演者と仕事をすることができる
プロデューサーや、監督や、振付師は、とにかく作品を作っていて
楽しいだろうなあ、と思いましたし、正直、羨ましかった!
色々な意味でバランスのとれた、能力の裏付けのある集団と作品を作るのは、
演出家や振付家の永遠の夢ではないのかしら……。


こういうことは、褒めすぎると安っぽくなってしまうのかもしれません。
ですので、V6に敬意を表しつつ、この辺で書き逃げを……(笑)。


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