「観る側」の能力

数日ぶりに、この裏ブログを書こうと戻ってきて、
アクセス数がとても増えているのに驚きました。
V6のファンの方々なのでしょうか……。多くの方が
このブログを見て下さっているのは、素直に嬉しいです。
ありがとうございます。


だから、という訳ではありませんが、再びV6関連のテーマです(笑)。
もともとV6の職人っぷりについてを書きたいがために立ちあげた
裏ブログなので、彼らについては書きたいことが山ほどあるのです。


ですが、今回は、作品を受け取る側の重要性についてを少々。


「観る人々」にも、能力が必要だと感じたことはありませんか?
受け取る感性というか、本物を感じ取る能力が。


というのは、「職人」演者たちは、作品を表現するために、
少なからずの努力をしていると思うからなのです。


例えば、踊り手の場合、振付の動きを噛み砕き、
解釈し体得して自分のものにしなければ、
きっとパフォーマンスは「表現」にまで昇華されませんよね。
もしくは、歌を歌う場合、歌詞をきちんと理解し、
その意味を咀嚼してから歌わなければ「聴かせる」歌にはなりません。


こと、最近のV6の歌声というのは、どこか心に染み渡ってきますし、
映像で見る踊りも、見ていてとても気持ちが良い。
勿論、良い歌と振付に恵まれているのだと思います。
また、人間関係の雰囲気の良さもにじみ出ていると思います。


ですが、やはり演者が歌詞や動きの「意味」をきちんと理解し、
それを表現しているか否かで、見え方・観客への伝わり方は
まったく違ってくるはずです。
この「観る側」に伝わるゾクゾクする感じというのは、
「演じる側」の、解釈力と表現技術力との融合の結晶。
感情ばかりが先走っても、技術だけが先行してもできないことです。


ということは、やはり、V6は、作品世界を表現するために、
きちんと、正しい努力を沢山しているのだと思わずにはいられません。
だから、歌う曲、歌う曲、皆、きちんと世界観が違うのではないか、と。
それと、作品によってきちんと抜くところ、
意味を持たせないところも心得ている感じ。
「Swing」と「Guilty」なんて、そういう対比の良い例ではないかしら。


曲によって世界観が異なるのは、本当は当たり前のことですが、
演じ手によっては、全部同じになってしまうことだってあるのです。


と、ここでタイトルテーマに戻ります。


そういう演者の才能の違いを見定めるのは、
作品を受け止める側の人々なのですよね。


ただ台詞を覚え、話すだけ、という役者のように
ただ歌詞を覚え、振付をするだけという演者も多くいると思います。
自作自演の自己満足に陥っている「アーティスト」も多くいると思います。
それはそれで良いのですが、その場合、
やはり伝わってくるものは少なく、薄っぺらいはず。


だからこそ、聞き手、受け取り手の力というのは重要なのですね。
だって、そこの違いが認識されないと、ちゃんと表現をする人々の「表現」は
日の目を見ないことになってしまいますでしょう。
勿論、努力と表現の押しつけ、というのではなく、単に、観る人々が、
演技の深みを受け止める感性を持っていてほしいということです。


そうでなければ、よい舞台芸術は育っていかないのではないかしら。
学芸会の作品と、職人舞台人の脂の乗り切った作品が同列に扱われるのでは、
怒りを通り越して虚しくなってしまいますもの。


そんなことを思うのも、彼らがアイドルという肩書きを持っていることで、
若干評価を低められているきらいがあるのではないかしら、と感じるからです。
肩書きなど、どうでもいいではないですか。良いものは良いのです。
カテゴリー分けなど、その良い・悪いの判断の後に来るべきもの。
それに、アイドル職人(?)って、なんだかお洒落ではないですか(笑)。


好みの違いはあれど、世間の評価や、時代の雰囲気に流されず、
良いものをきちんと自信を持って良いと判断できる、
「受け取り手の職人たち」も増えて欲しいと、心から思います。


少し話が飛躍しますが、人々の、そういう「本物」と
「上面だけのもの」の違いを見極めることが出来る力というのは、
その国の地力にも繋がってくると思うのよね……。


そして、その「受け取り手」の感性を育てるのは、
伝統行事の意味を知って、きちんとそれを敬い行うといったような、
けじめのある日常生活の積み重ねなのではないかしら、と思います。
それから、自然の怖さやありがたみを認識したりとか。
国を問わず、今と言う時代は、
少し「けじめ」や「畏怖」がなさ過ぎるのかもしれませんね。


話を戻して、V6。そんなわけで(?)、この目には、
一番脂の乗った時期に入ってきていると映る人々です。
なぜか若いもの好きの日本人には、
すでに年寄り扱いをされてしまっているようですが(笑)
これからの10年が、ますます楽しみでなりません。


……と、気付くと、なんてまとまりのない長い文章でしょうか。
休日で時間があるものだから(笑)。
呆れられない内に、この辺りで止めておきます。(もう遅い?)


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