「暗い」 ニュース

少々忙しくしており、間が空いてしまいました。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?


さて、何事かと思われるタイトルですが、
決して暗くはありません(笑)。
実は、ずっと堅苦しい内容が続きましたので、
今回、テンポよく軽いテーマで、と思いまして……。


で、相変わらずの話題ですが、
『マニアックな視点からV6を楽しむ』
シリーズ(?)でいこうかな、と。
……単に、ごくマニアックに素敵だなあと思うポイントを
ごくマニアックに語るだけです(笑)。




今回は、昨年の歌 「Will」です。その歌詞の中に



   Will never stop it どんなに暗いニュースで
   僕ら惑わせたとしても  



という部分がありますが、この「暗いニュース」部分が
絶妙に素敵なのですね。


それでですね、聴いていて何だか気持ちがいいなあ、を
マニアックに突き詰めましたら(笑)、
字余りの処理の巧みさに辿り着きました。




同じメロディ部分の、前の歌詞、



   Will never stop it 感じる全身から
   溢れ出しそうな Energy



の「感じる全身から」は、単純に10文字ですよね。
対して「どんなに暗いニュースで」は、



   ドンナニクライニュウスデ



と、11文字。で、この字余り分を、歌う時に、
「暗い」という部分で調整しているように聞こえるのです。


勝手な想像ですが、きっと「Cry」と掛けているのではないかしら。



音楽は専門外ですが、音と歌詞を合わせる時、
多分、一音につき、一母音を入れるのが普通なのですよね。
……もし違っても、そういう前提で語らせて下さい(笑)。


ちなみに、相変わらず専門的な正確性は
きっぱり無視し、ざっくりと言いまして、
母音というのは、喉から出てくる空気を、
口の中で止めることなく作られる音のことです。
日本語では、「あ(a)、い(i)、う(u)、え(e)、お(o)」
がありますね。


一方、子音というのは、逆に、唇や舌、
上顎などを使って、一旦、空気の流れを止めたり
空気の流れる方向を変えたりして作られる音。
日本語で、子音のみで音が作られることは
ほとんどないようですが、
例えば、Ku の「K」、Ra の「R」は子音ですね。



さて、「暗い」の母音数を数えますと、「Ku-Ra-i」ですから、3。


詳しい説明は省きますが、一方の「Cry」の母音数は、実は1なのですね。
「C」と「r」の間に母音は入らず、「Cr」という2子音の後に、
「I」、カタカナ表記にして「アィ」という二重母音が一つ続く構造です。
「ku-Ra-i」に対して「CrI」。


ちなみに「I」は、英語で一音とみなされる音ですが、
「二重」母音というくらいですから、異なった二音の組み合わせで、
こと、日本人の耳には二つの音に聞こえる音。



で、「Will」の歌詞です。
この歌では、「暗い(Ku-Ra-i)」が「Cry」と掛けられ、
まず「CrI」の一音に短縮されて、さらに英語音「I」が、
上手く日本音風にアレンジされ「a-i」となり、
最終的に、この「暗い/ Cry」は、



  KRa-i



という二音で歌われている……ように聞こえるわけです。
……何と見事な字余りの処理!


しかも、「暗いニュース」と「Cry」で意味も絶妙にぴったり。


どうでしょう。なるほど!とお思いになりませんか?
(……マニアック過ぎるかしら……)
個人的には、こういうところが、制作の方々及びV6に
「やられた!」と感じてしまうポイントの一つなのですよね。



と、言いましても、ごく勝手な思い込みによる、
ごく勝手な解釈ですので、
本当のところが、どうなのかは分かりません……。
ので、どうか軽く読み流して下さいね(笑)。


とにかく、小難しいことは抜きにして、
「どんなに暗いニュースで」という部分、
なんだか聴いていて、とても気持ちが良いわけです。


もちろん、歌そのものも不思議で素敵。
改めて、V6は良い歌が多いですね。



……しかし、今回、本当に「テンポよく軽いテーマ」
になっているのかしら……。
ふと疑問を覚えつつ、相も変わらず書き逃げを(笑)。



Players