腑に落ちる作品群

今回も、『マニアックな視点から楽しむV6』シリーズで、
軽く、リズミカルにお届けしたいと思います。


……一体、いつからそんなシリーズが出来たのでしょう(笑)。
しかし、細かいことは気にせず、テンポよく続けます。



今回は、振付で気に入っている部分などを。
少し前の歌で、「Darling」です。この歌のですね、



    あてにならない感情 Navi にして drive
    今日も明日もどうせ明後日も 先は読めない


    Darling! Darling! いい Just Night...



という部分。この「……どうせ明後日も」の後、一瞬、間があって、
六人が、掌を、ちょっとストップ!みたいな感じにかざして、
前に伸ばすところがありますでしょう。あそこです。


初めてこの部分のPV映像を見た時、どういうわけか、
何かに少し「?」と、思わされたのですね。


6つの手を、揃ってこちらに向けられたその形に、といいますか、
動きが一瞬だけ止まるそのタイミングに、といいますか、
何かに、です。すると、すぐに



    ……先は読めない Darling! Darling!



と続くではありませんか。思わず
「あ、確かに、今、先は読めなかった……」
と納得させられ、「?」が腑に落ちた時の、あの気持ち良さ! 



言葉遊びの、明るい歌そのものも楽しい「Darling」ですが、
実は、この振付のおかげで、とても印象的に頭に残っています。




と、ふと気付きましたが、この「腑に落ちる」という言葉は、
個人的に、V6作品鑑賞(?)のキーワード。


細かい技が、作品のあちこちにちりばめられていて、
いろいろな意味が、各所に多重に内包されていて
それが、絶妙にぴたりと合っていて
見ていて、聴いていて、笑みが浮かんでしまうあの感じ。
あれが、「やられた!」そして「腑に落ちた」なのですね。


いろいろと腑に落ちない事柄が多い近頃ですので、
これは、とても嬉しい。



……と、さらに気付いたのですが、V6は、この「Darling」辺りから
徐々に、職人技で魅せるようになってきてはいませんでしょうか。


それまでのPV作品も、楽しくて、とても好きになりましたが、
何と言いますか、人間的(アイドル的?)魅力といいますか、
人間関係的魅力といいますか、そういった部分で
魅せているところが多いように、個人的には感じます。



それがですね、「Darling」辺りから、何だか職人臭くなってきまして
Cosmic Rescue」で技が複雑化した後、
サンダーバード」で一つの頂点に達し、
「グッデイ」・「Honey Beat」辺りで、余裕と幅を広げ、以降
「way of life」でいったん腰を据え直してから、
「蝶」で新たな足がかりを掴み、「Light In Your Heart/Swing!」で、
さらなる鍛錬を積み、技に深みと味を加えた後、
「Guilty」で新たな頂点に達した、と。
そして「Will」で、また新たなスタートを切った、と。
ちなみに「ジャスミン」「スピリット」は、その間の清涼剤、と。


今、恐ろしいほどの独断と偏見で(笑)、そのように分析してしまいました。


(……なにしろ、休みで少し時間があったものだから。
けっして真面目には、読まないでくださいね(笑)。)



でも、年を経るにつれて、さらに魅力的な集団に
なってきているのは確かですよね。


で、良い振付も良い歌も、生かすも殺すも演者次第、だと思うのですね。
ですから、近年のPVや、TVでの演技を見るたびに、
「せっかく上手い職人演者集団と仕事をするのだから、
せっかくなら色々詰め込んで、色々作り込んでおこう」
くらいの気持ちで、色々と企んだであろう制作の方々の姿を、
つい想像してしまうのですよね……。


だから、こうして、観る側の「腑に落ちる」作品群が
出来あがっているのではないかしら、と……。



……と、リズミカルに、テンポよく、かつ、
独断的にマニアックにお届けして参りましたが、
顰蹙を買う前に、とり急ぎ、この辺りで退散いたします(笑)。



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