雑記

いつの間にか、隔週更新が定着しつつあるこの裏ブログ(苦笑)。
いつでもチャンスがあれば更新してやろうと機会を伺ってはいますが、
時間に追われ、気付けばこの体たらくです(笑)。

そして、いつの間にか、やや秋の気配も感じられるこの頃ですが、
皆さんはいかがお過ごしですか?



さて、突然の話題ですが、長期在外邦人の間で認識される常識の一つに、
「3年以上、海外に暮らした日本人は、二度と日本社会には戻れない」
というものがあるのを、ご存じでしょうか。

3年以下の比較的浅めの海外経験は、尊敬され重宝されるけれど、
それ以上になると、どうも日本社会では歓迎されない、というもので、
帰国してはみたものの、いたたまれず、結局は海外に舞い戻ってしまう
人も多いと言われています。もしくは、隠遁者のようになるとか……。



個人的にも、帰国後の経験を踏まえまして、成程納得なのですが、
今年前半は、なんだか特にそれを思い知る状況が多く、落ち込む事が
多かったかなあ、などと、ふと思い返しているところ……。

ので、今回、日本と日本人の好きな所を羅列してみようと思います。
こういう時は、とりあえず良いところを凝視しておくのが得策、と(笑)。



では、早速。ええとですね……


公共交通機関が時間通りに動くこと。
大抵、ものごとが時間通り・約束通りに動くこと。
日常生活に支障の出るような非常事態が少ないこと。
仮に起こっても、復旧が早いところ。
全体が何となく安全なところ。
全体的に何となく清潔なところ。
自然と水に恵まれているところ。
食べ物が繊細。
伝統文化が雅やかで高度。
長い歴史があるところ。
人々が、我慢強いところ。
人々が、真面目で勤勉なところ。
人々が、無邪気で素朴なところ。
人々が、お人よしで優しいところ。
V6。


……あれ?最後、何かおかしいかしら(笑)。いえいえ、
個人的には、日本の良さ、V6の占める割合が大きいのです。



と、好みの話(笑)は置いておきまして、そう言えば、ごく日本的な
珍しいものの代表、と、感じるものが、実はジャニーズなのですよね。
……そうそう、友人たちは、なぜか真面目に聞いてくれないので、
これをここに書いてしまおう、と、今、この流れの中で決めました(笑)。


では、早速。
ええとですね、以前も、少し触れたと思うのですが、この組織が
作っているシステムが、とても日本的で独特で、凄いと思うのです。



と、その前に、比較対象として、英国役者が生まれ、
属する世界の構造を、簡単に書かせてくださいね。


英国で「役者」という職業につきたいと思ったら、まず認可演劇訓練所
のオーディションを受け、いずれかに入所するのが一般的と思います。
ここで、第一段階の、素材としてのふるい落としがあり、その方面に
適した能力のない人は、いくら好きでも省かれてしまうのですね。


で、ここを通りぬけた人は、各訓練所で、約3年間、役者という
職業の基礎技術を学び身に付け、いわば資格を得て卒業します。
この新人役者たちの中から、さらに運と能力のある人々が、
職業役者として身を立てていくことになります。(この辺り、多分、
日本では、プロスポーツの世界に近いのではないかと思います。)


新米役者たちがまず探すのが、エージェント。よく代理人などと
呼ばれますが、多分、日本でいうところの事務所ですね。ここが、
第二のふるいです。訓練を終えたものの、エージェントが見つからず、
結局別の職業に、ということは多々ある話。
で、ここで運と実力を発揮した人は、良いエージェントと契約を結び、
エージェントが探してくる仕事の機会を待ちます。


さらに、以降、仕事に恵まれ続けるかどうか、というところが、
第三のふるいですね。ここを勝ち抜いて、職業役者として
身を立てていけるのは、やはり一握り。
しかも、こと英国の演劇界(こと舞台)は、なによりも実力が物を言う
世界と言われますから、色々な意味で選ばれた人々の中でも、
真に実力のある人だけが、生き残っていけるのだと思います。
名のある役者の社会的地位が、どの国よりも高い理由ではないかしら。


ちなみに、英国演劇界には、しっかりとした組織と組合(Equity)があり、
仕事そのものも、Equityの認可を受けているかいないかで、扱いが
異なってくるようです。「無認可」の仕事は、プロ扱いを受けませんが、
認可の仕事ですと、どんな端役でも最低賃金が保障されている、はず。


と、長々と綴ってきましたが、これが、英国の役者が生み出されて、
仕事をし、生き残って行く世界の、基本構造、と思います。



で、ジャニーズがですね、この構造と似たような事をやっているように、
この目には映るのですね。


まず、ジュニアと呼ばれる組織に、選ばれて入所しなければならない
のですよね。これが、素質の有無による、第一段階のふるい落とし。
で、若者たちは、そこで「アイドル」という職業の訓練をきちんと
受けると聞いています。個人的に、その部分、とても重要と思います。


そして、その選ばれて訓練を受けた若者の中から、いわゆるデビュー
できるのは一握り。第二のふるいですね。で、そこから、さらに、
運と能力の有無で、職業人として生き残っていけるかどうかの、
第三のふるい落しがある訳ですね。


ですから、この事務所に所属して、かつ活躍している人々と言うのは、
その能力の方向性に好き嫌いはあるにしても、決して「顔だけアイドル」
ではなくて、やはり何らかの抜きんでた才能がある人々と思うのですね。
ついでに顔が良いのだから、言うこと無し(笑)。
故に、個人的には、この事務所に所属し、こと長期に活躍している
「タレント」さんには、とりあえず純粋に一目置いてしまいます。


と、ここまでは、比較的英国の事情と似ているように感じるのですが、
ジャニーズが、独特だなあ、と感じるのは以下の部分。


まず、「ファン」を大きな組織の流れの中に組み込んでいるところ。


日本の「ファン」と呼ばれる人々は、とても独特と感じます。
個人的には、「人につく」タイプのファンと呼んでいますが、
作品云々というよりも、「誰だれさんが好き」に尽きるところが
あるように感じます。これは、ジャニーズだけではなくて、宝塚も、
他の女性アイドルにつくファンも、そうではないかしら。
ファンの側に、私が応援し育ててあげているという認識が、
とても強い気がします。
(もしかして、歌舞伎や相撲などがそうなのかもしれませんね……。)


演者としては、何をやっても受け入れられるため、諸刃の剣という面は
あるのかもしれませんが、それでも、この「アイドル」と「ファン」の
特別な関係は、日本独特の、優しい価値があるように感じます。


で、ジャニーズという組織は、この日本的なファンの習性を受け入れ(?)、
それを上手に取り込んで、受け取り手=ファンの組織を、同時並行で
作り出してしまっている、という所が凄いのではないかと思うのですね。
ちゃんと、作品を売り出す市場を、自分たちの手で作ってある感じ。


で、ファン組織の、ファミリークラブという名称が、また言い得て妙。
日本のファンって、いわゆる観客ではありませんよね。
好きな演者のことを、知り尽くし、慈しんでいて、なんだか、非常に
家族的なのですね。その献身度には見ていて頭が下がりますし、
演者の側も、意識的にか無意識にか、自らに何が求められているか、の
自覚がきちんとあり、そのプロ意識は凄い、と思っています。


これが、まず一つ目。で、もう一つ、独特だなあ、と感じるのが、
演者の「総合職」ぶりです。


彼らの多くは、本当に驚くほど様々なことをやりますね。もしかして、
米国のプレスリーやシナトラがアイディアの発端なのかしら、とも
思いますが、こういう総合職的演者の存在は、今や、日本独自の
発展を遂げたものなのではないかしら。


よく在日の英国の知人が、ビジネスマンの「総合職」の概念が分からず
苦労する、と言っているのを聞きますが、選ばれた人々が、総合的に
色々やるというスタイルは、とても日本的ではないかと思います。


ジャニーズの方たちも、演者の類に入ることは、とにかく総合的に
なんでもやりますでしょう。しかも、何をやるにも舞台度胸がある
といいますか、肝が据わっているように見えますね。


良くも悪くも、専門がきちんと別れている英国の状況に慣れた
英国系舞台人の目には、稀な逸材がウヨウヨしているように映る、はず。
こと、TVを活動の中心としていない方たちは、ね。


当然、Playersの変わらぬ一押しは、V6です。
踊れて、歌えて、さらに、演技力のある人々が多い。
(演じる姿を見たことのある人は、みな良かったのです)。
で、いわゆるジャニーズの荒波を生き抜いて勝ち残ってきただけに、
例え渋くても、どこか舞台華がありますね。この人たちが、真剣に、
自由に、本人たちで舞台を作ったら、本当に驚くような作品が出来ると
信じて疑いません。が、悲しいかな、日本における舞台というものは、
なんとその地位が低いのでしょうか……。ああ、もったいない。



舞台ではなくて、「ショウビズ」的ショウとしても、いわゆる
ジャニーズの「コンサート」というものは、とても日本的で独特で
良いのではないかと思っています。例えは、もし海外進出をするならば、
単純に、日本でやっていることそのままを磨きあげれば、
どの国でもかなり成功率が高いのではないかしら、と思ったりして。
で、ここでも、個人的に、海外、こと欧州で成功する率が限りなく高い
と思っているのが、やはり誰よりも何よりもV6。


好きだからそう思うというよりも、そう思える存在だから好きなのですね。



……と、いつのまにか、相変わらずV6を論じていますね。
ああ、やっぱり日本に戻ってきて良かったな。まだまだ
楽しみな人たちだな……と、ごく自己完結的に結論が出たところで、
今回は、めでたく、この辺で自重しようと思います(笑)。


今回、何を書きたかったの?とは、聞かないでくださいね。
自分でも、ちっとも分かりません(笑)。



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