F_ake

……近頃は、どうも風が強いですね。
歩きにくい、ですとか、洗濯物が飛んで困る(笑)、のレベルではなく、
恐怖といいますか、畏怖の念を抱かせるような風で、思わず、天の怒り?
などと感じる事がありますが、もしかして古典文学の読み過ぎかしら(笑)。


皆さんはいかがお過ごしですか?



近頃は、どうも疲れやすくですね、しかも疲れてくると、ふと
どうにもこの場に馴染みきることができない自らの半端な身を認識し
さらに疲れ果てることがあります(笑)。


そうなると、寛容さといいますか、「ま、いいか」感といいますか、
自らの感性にそぐわないものを軽く受け流す力が衰えてですね、
こと、自らの美意識に合わないものたちに対する拒絶反応が、
並々ならなぬことになってきます(苦笑)。



そうなると、悲しいかな、TVを含め多くの「今風」のものを、取りあえず
避けるようになるのですね。(きっと、いいものも沢山あるのですけれど。)


さらに、何といいますか、「他愛ない会話」が面倒くさくなり、
感覚が異なると思しき人々との会話も、取りあえず避けるようになります。
(もしかして、これに共感する方は、案外多いのかしらね。)



で、個人的にはですね、美しい言葉、といいますか、
深く美しい思考、といいますか、の、適度に美しい表現に
救いを求めるようになります。


もともと、世の不条理といいますか、混沌といいますか、乱雑さといいますか、
全てをひっくるめた世の縮尺を、上手くざっくり捉えて小気味よく言葉に綴ったものを、
その意味をじっくり解釈した人々が真剣にさらりと世に再現するのを見るのが
好きですので、疲れきった時には、自らの嗜好とも相まって、
古い英国映画に癒しを求める事が多いです。で、そうやって、
この極東の地で、自らの美的感覚の修復を図るのですね。
(……なんて長く訳の分からない文章でしょう(笑))



で、本題です。
個人的に、日本のもので、現在その癒しのカテゴリーに君臨しているのが、
V6の映像作品群なのですね。
こと、2009年以降のものを繰り返し見ていますが、確か昨年末頃に
公共放送のとある番組で放送された、「fAKE」という曲の映像には、
とても救われています。


曲の世界そのものも好きですが、V6の面々の、解釈といいますか、
曲の表現の仕方に、心臓を掴まれます。言葉が、意味を伴って、
映像の中から抜け出し、こちらまで届いてくる感じが、泣けてきます。
それぞれの言葉とそれを発する人とが絶妙にぴたりと合っている感じも、
漂う一体感も、演者として、fakeとは正反対で泣けてきます。
で、その感じが、曲の世界と相まってさらに泣けてきます。



奇妙な言い方ですが、V6を見ていると、なぜか英国の舞台の世界が
懐かしくて愛おしくてたまらなくなることがあり、困ります。
なぜ、V6的な、この目には正統と映る感性が、日本のショウ・ビジネスの
価値観の主流ではないのか、時折不思議でならなくなります。
……一種のホームシックかしら(苦笑)。


しかし、そういう人々が、こうやって、こっそり第一線で活躍していることに、
いつもほっとさせられます。そして、もしかして、そのこっそり具合が
彼らの感性の非fake化を保つ秘訣なのかしら、とふと思ったりもします。
……ええと、取りあえず、こっそり系実力派アイドル職人ばんざい、
ということでよろしいかしら。ブラボウ、V6!



そんなこっそりと間違いなく素敵な彼らですが、今コンサート中なのですよね。
映像もいいけれど、やはりライブはもっといいでしょうね。
舞台芸術堅苦しい意味じゃなくてね)の醍醐味ですもの。
きっと今回もきちんと職人的コンサートで、しかも、
きちんと「アイドル」なのでしょうね(個人的には、そこがすごい所)。
……やはり、こっそり系実力派アイドル職人ばんざい、
ということでよろしいかしら。ブラボウ、V6!



今回は、残念ながらチケットを取れず、コンサートに行くことはできませんが、
せめて部屋の片隅で、素敵な映像を見ながら、ひっそりと癒されます(笑)。


シカシ、コンサート会場にいる人々は、きっと気づかないうちに、
感性を浄化されているのだろうなあと想像すると、
羨ましくてなりません(愚痴(笑))。
そして、多くの、見る目のあるファンに囲まれているであろうV6も
羨ましくてなりません(愚痴(笑))。



ああ、もう、これからコンサートに行かれる皆さん、
思い切り楽しんできて下さいね!


……って、今回、単なる愚痴ですね(笑)。ごめんなさい!



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