Turning Point

またしても、前回この裏ブログを更新してから
3か月が経ってしまいました。夏以降、意外と
時間がある気がしていましたが……おかしいですね(笑)。


年々、時が過ぎるのが速くなるのを実感し、しみじみ慄く
この頃です(笑)。皆さんはいかがお過ごしですか?



さて、近頃、しばらくぶりに落ち着いて世のニュースなどを
眺めていますが、本当に世界的に不安定な時代になりましたね。


ふと気づくと、この裏ブログを始めた4年前とは、随分
色々なことが変わっていて驚きます。日本国内で考えれば、
やはり震災の前と後の変化、なのでしょうか。



ただ個人的に、過去の4,5年というのは、ともかく
世界的に価値観やこれまでの常識が、急激に変化を遂げる
時期だったと考えていますので、そういう過渡期に日本が
「自然災害による価値観の変化」を経験した事は、
ある意味、幸運だったように感じます。


何しろ、土地そのものが「そこに暮らす生物としての感覚」
を、有無を言わさず、多くの人々に再認識させていたので、
「現代的価値観の急激な変化による浮つき」には、これまで
あまり世の空気が影響されずに済んできた気がするのですね。


おかげで、震災から3年半以上経った今でも、日本の空気は、
まだ落ち着いているほう、と思っています。



が、どうも頑なに変わらないのが、マスメディア。
少し自浄作用が働きはじめたかしら、と感じた時期もありましたが、
人の感性は、やはり、一朝一夕に変わるものではないのですよね。
こと、震災前の価値観の中である程度の成功を納めてきた人々が、
そう簡単に自らに有益な価値観を捨て去るわけがありませんもの。


そして、性質の悪い事に、TVをはじめとするマスメディアには、
やはりまだまだ、それなりの影響力があるのですよね。



何と言いますか、今、人々の感性・社会の空気に自然発生的に
どんな変化が起こったとしても、それはすぐにモニタリングされ、
一部の人々の都合の良いように意味を変換されて、利用されて
しまう気がします。「変化」は意味を書き換えられ、
TVはじめあらゆるメディアを通じて再び世にまき散されて、
変わってきたはずの人々の感覚も、いつの間にか再び
元通りに歪められてしまう、という感じでしょうか。


どうも不都合な「変化」が「変化」として定着しないように、
巧妙に印象操作をしようとする構造が今の日本にはあるような、
そんな感覚を覚え、地味に嫌な気持ちになることがあります。



……と、相変わらず感覚的過ぎてよく分からない内容に
なっていますが(苦笑)、要は、日本のマスメディアと、
それを取り巻く人々の異様さは筋金入りなのね、と
しみじみ感じているところ。もしかすると、この辺の
感性が洗い流されるまで、日本の「戦後」は終わらない
のではないかしらと、思ったりもします。



実際、近頃の日本の空気を言葉にすると、「戦後の価値観の中で
恩恵を受けてきた人々が、その価値観を保とうと躍起になっている」
となる気がしてなりません。そして、それが地味に功を
奏している感じ。ので、扇動で実のない事件を作り上げる、
震災前によく見かけた報道の仕方と、それが生み出す空気に
踊らされる世の在り方が、近頃少し戻ってきたように感じます。



で、それに煽られるように、これまで落ち着いていたはずの
「政治」が、急激におかしくなってきましたね。


日本の現政府は、発足以降これまで、不安定な世界の
バランスの中で、うまく楔的な役割を果たしてきたように、
この目には映っていますので、国内の下らないことで
足元を掬われるような事になってしまっては、本当に、
本当にもったいない、と感じます。



が、物事がうまくいかない時というのは、大抵、
自身にも原因があって、何かの判断が正しくない場合や、
優先順位を見誤っている場合が多いのですよね。
で、うまくいかないからと慌てて、簡易な結果を求めると、
時勢を読み誤り、重要な判断を間違えて
泥沼に嵌っていくのだと思います。


今は、本当に必要なことの優先順位をしっかりと見極め、
それを一つずつ着実に実行に移していけばいいのですよね。
きっと今は、急がば回れ、で、一度立ち止まる時期なのです。



……と思うのですが、ここ数日、立ち止まるどころか、
衆議院解散・総選挙のニュースがやけに目につくようになり
何だかなあ、と溜息をついています(苦笑)。


いったい、あの憶測報道の発信源はどこなのでしょうね。
どこか、メディアを使って煽るだけ煽り、なし崩しに
思い通りにしてしまおう、といった日本的クーデター(苦笑)
の匂いが漂う気もいたしますが、実際の所はどうなのかしら。



もし本当に、憶測や思惑で、メディアが世を煽っている
だけのことならば、首相には帰国後、色々なしがらみを
さっくり無視して、ごくあっさりと
「私自身はそのような発言は一切していませんので」
の一言で切り捨てて、実の無い報道をきっぱり
否定・非難して欲しいと願っています。


周囲がどう喚こうが、浮ついた空気に惑わされることなく、
必要なことを的確に判断し淡々と実行していけば、
火の無い煙はいずれ消えていくもの、と思いますもの。



が、一部報道にあるように、もし首相自身が解散総選挙
決断し、ややこしい「先の計算」を目論んでいるとするならば、
どうも、また色々なことを見誤っている気がしてなりません。


「審判を仰ぐ国民の皆さん」の理解力を過信しては大変危険。
「経済ではこんなに大きな成果が、外交もこんな成功を」
などと訴えてみても、「High Politics」に属する出来事の
成果を、一般の人々が、自らの生活と結びつけて評価して
くれることは、決して無いと思うのですね。


大体、実際に現政権が様々な成果をあげていても、
その成果を正当に評価できる真っ当な判断力が、
現在の日本にあるとは思えませんもの。


昔から、洋の東西を問わず「分かりやすい」ものしか、
民衆は見ようとしないもの。


しかも、誰にでも分かるような純粋な必要性が、
今この時期の総選挙にあるようには感じられませんもの。


端的に、第一の失敗をリセットするつもりの総選挙なら、
第二の失敗になるだけ、と思います。



ので、例え帰国時に、引くに引けない状況になっていたとしても、
何しろ正式発表はまだ何もしていない訳ですから、
色々なしがらみを冷たく無視して、ごくシビアに
「私自身はそのような発言は一切していませんから」
の一言で、全てを切り捨ててほしいと願っています。


無責任だ何だと騒がれても、もう一切我関せずで。
大体、無責任なのは、(多分)内密であるはずの
情報を漏らして世を騒がせた人々のほうですもの。



何にせよ、どうか現首相が、色々な無駄を全て削ぎ落とし、
研ぎ澄まされた感覚と、冷徹な判断力と、何事にも動じない、
お坊様のように心静かで強靭な精神を携えて、戻ってきて
くれますように、と、もうひたすら祈っています。



……って、ふと我に返ると、一体こんなところに、
何を書き散らかしているのでしょうか(笑)。



ただ、どうも、今の時期は日本にとって重要な転機で、帰国した
首相が、この浮ついた空気をどちらの方向に動かすかで、
日本の今後は大きく変わってしまうような気がするのですね。


ですので、首相の帰国がもたらすものが、「一気に選挙へ
加速する狂気」ではなく、「地に足のついた現実」
であることを、どうしても願ってしまいます。


もし今回の奇妙な「解散」騒動を、何事も無かったかのように
鎮める事ができれば、現首相の評価はむしろ上がるでしょうし、
日本の今後の価値観も、また少し成熟方向に向かう気がします。
うまく舵をきることができれば、全てが好転していく、そんな
重要なポイントに、今、日本は立っている気がしてなりません。



故に、どうしても自分に無関係の遠い話のようには思えず、
色々祈りつつ、色々考えてしまうのですよね(笑)。



ちなみに、個人的には、今、政府が最優先でやるべきことが
あるとすれば、国民の信を問う選挙でも、経済政策の
成果を証明することでもなく、政界の問題点に真っ向から
向き合うことではないかしらと思っています。


大体、素人には、来年10月の消費増税先送りの決定を、
たった今しなければならない必要性が見えませんし、
アベノミクスの効果を、今直ぐ目に見えるようにして
証明しなければならない理由もわかりませんもの。



それよりも、今、本当に必要なこと出来ることを、周囲の
騒音に惑わされることなく淡々と進めていってほしいです。


様々な重要法案が、野党の非協力で進んでいかないのなら、
それらを横において、まずは、議員定数削減を実際に
行動に移してしまう、とかね。


もしくは、いわゆる「政治と金」問題を起こした議員たちを
一度きちんと処分した上で、政治資金運用等に関する法律を、
現状に合うように見直してしまえば良い気もします。
「新内閣」の閣僚たちの「不祥事」そのものに、シンプルに
メスを入れ、根本から始末してしまう感じで。


それから、ずっと疑問なのですけれど、政教分離の基本概念が
あるこの国の政治の中枢に、宗教団体が入っているのは、
異常事態だと思わなくていいのかしら。色々な裏事情があるのは
察しますが、この辺りも、そろそろきちんと始末をつけておく
べき時期なのではないかしら。


当事者にはやっかいに思えても、案外シンプルにシンプルな
処方をすれば、単純に物事は変わるもの。
取り急ぎ権力から外してしまえば、この奇妙な宗教団体の勢力も
単純に衰えていく気がしますが、いかがなものかしら。



こういう政界関連のことは、内部の人々には、優先順位が
低いもののように感じるかもしれませんが、実は、今の
政治を奇妙なものにしてしまっている大元ですし、奇妙な
価値観を世に蔓延させている元凶でもある気がします。


これらの問題と真っ当に向き合い、改革しますと宣言して
実行に移してしまえば、それに反対する面々は、与野党問わず、
国民の反感をかうはずですから、色々主導権を握ることができ
今後のスムーズな政権運営にも繋がっていく気がしますが、
素人考え過ぎるかしら(笑)。


が、今の世のHard Timesの打開には、正攻法が一番。
何かを別の何かで誤魔化そうとしては、うまくいかない
気がします。必要性と行動の関係がシンプルで端的で
あればあるほど、ものごとはうまくいくのですよね。



民衆は手強いですが、頭の良すぎる人々が警戒するよりも
実は、単純で心優しいものでもあって、案外そんなことで、
「支持率」が上がってしまったりするのですよね。


解散総選挙よりも、多分、国民の心を掴む効果は確実。
そして、その支持率を武器に、案外、他の重要法案なども着実に
成立させていけるのではないかしら。そこの部分の、道筋の
組み立ての順番を読み違えてはいけない気がします。



急がば回れの精神で、一旦立ち止まり、
まずは政界のタブーを整理して、奇妙なしがらみを断ち切り
土地そのものが生み出す必要性をもう一度見つめ直せば
経済や政策に関して、今慌てて進めようとしている物事が
なぜうまくいかないのかの原因が見えてきて、
新たに、より時代と土地に適した様々な政策も生まれてくる、
ような気がします。


すぐに成果が見える改革など、根付きはしないですもの。
より良い成果を望むなら、急いではいけないはず。
国づくりというものはそういうものなのではないかしら。



……などという事を、つらつら考えてしまった秋の一日でしたが、
ここまでお付き合い下さった奇特な方はいるのかしら(笑)。


とりあえず、「さっさと仕事しろ」という心の叫びを、
しっかり無視しつつ(笑)、今回もわけの分からないまま
書き逃げをしようと思います(苦笑)。



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