What dreams are made of

もう4月も終わりに近づいています。
ということは、今年も3分の1が終わる、と。


あまりの早さに驚きっぱなしですが、今年は、
なぜか色々な意味で長い一年になる気がしています。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?



さて、本日4月23日は、イギリスの劇作家・詩人
ウィリアム・シェイクスピアの誕生日+命日です。


しかも、実は、今年は没後400年で、英国はもちろんのこと、
英語圏を中心に世界各地で記念行事が催されています。
本家イギリスの本家中の本家、生誕地ストラットフォードと
その活躍の地ロンドンでは、本日から明日にかけて、
様々な趣向を凝らした祝い行事が行われています。


シェイクスピア俳優ジュディ・デンチも出演するという
特別舞台や、ストラットフォードの街を練り歩く仮装パレード、
グローブ座やロンドン市内での大掛かりな催しなど、
シェイクスピア」に携わる者にとっては本当に心踊る事で、
ぜひその場にいたかった、とつい本音が(苦笑)……。



実は、せめてこんな特別な年くらいは、日本でももっと熱心に
シェイクスピア」と「400年祭」を取り上げてもらいたいと、
できる範囲でいろいろと働きかけをしてきたのですが、
残念ながら、それは叶わなかったようです。


……って、後に私の知らないところで色々取り上げられていたら
驚きですけれど(笑)。



何しろ、かつては全世界で一年間に出版されるシェイクスピア
関連の文書の3割だか5割だか(うろ覚えです)は
日本語で書かれている、と言われていたくらいですから、
世界有数のシェイクスピア愛好国であっておかしくは
ないはずなのですが、多分、本当のところは、大勢の
西洋文学部生たちのポピュラーな卒論テーマ、なだけ
なのだろうな、と推測しています。


寂しいですけれども、皆が知っている手頃なテーマ、
あたりの位置付けかもしれません。


もしくは日本の「シェイクスピア」にしか興味がないとか、ね。



もちろん、あくまで「他国の文化」のことですから、
日本でも英国同様の扱いをして欲しいと考えているわけでは
ないのですが、他国の文化を、もっと深い視点で取り上げる
良い機会なのではないかしら、と玄人的には思ってしまいます。
自分たちの文化をもっとよく知るためにも。



ですが、やはり、例えばメディアなどは、何事においても
「視聴者受けする分かりやすく華やかな何か」だけしか
求めないのでしょうか。そして、この華やかな100年に
一度の知の祭典ですら、その枠には当てはまらない、
ということなのかしらね……。



今の日本には、特にマスメディアを中心に、独特で奇妙な
価値観が蔓延していると感じ続けていますが、
その根底にあるものは、案外、自国のことにしか興味がない、
という単純な思考・視野の狭さなのかもしれません。
個人的には、視野の広さというものは、最も価値ある
人間の特性の一つと考えているのですけれど……。



……と、気がつけば、やや(かなり?)愚痴に。
せっかくの祝いの日ですので、潔く止めておきます(笑)。


個々が、メディアの空気に惑わされず、それぞれ
きちんと価値観を持っていればいいだけですものね。
そして、案外そういう人も多いのだと思います。



ともかく、今日23日はMagic=魔法とPageant=壮観なお祭りの
1日です。あっと驚く不思議な何かが起こりそうな
ワクワクするような空気がそこらじゅうに充満した日です。
って、もう日本では終わってしまいますけれど(笑)。



そういえば、ドイツもシェイクスピアが熱烈に
愛されている国の一つです。シェクスピアが
ドイツ人だと思っている人も多いとか。ドイツでも、
このMagical pageantの空気が漂っているでしょうか。


胸躍る何かが起こりますように。



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